京都の金継ぎブログ・まさこの漆

京都の金継ぎ教室まさこの漆のブログ

まずは自己紹介から

皆さまはじめまして。まさこの漆のまさこです。まさこは漢字で書くと「雅子」ですが、画数も多く、40数年付き合ってきてもまだうまく書けないので「まさこ」でお願いします。

 

京都で金継ぎのお仕事をしています。技術的なルーツは讃岐漆芸の蒟醤(きんま)、存清(ぞんせい)、彫漆(ちょうしつ)と京蒔絵です。京蒔絵というのは天皇やお公家さんが好んだ趣味のデザインを尊重した蒔絵というと伝わりやすいでしょうか。余計にわかりにくくしちゃったかな。いわゆる「みやび」とはこれではないかなと思います。

蒔絵なつめ

柳櫻蒔絵大棗(りゅうおうまきえおおなつめ)

 

たとえば加賀蒔絵は豪華絢爛で、京蒔絵はシンプルです。本心を言うと、「洗練された」と表現したい所ですが、どこの土地でも長い時間をかけてそれぞれの洗練がなされているので、京都だけが特別に洗練されているというのは少し気が引けます。

 

塗りも蒔絵も彫刻刀を使った仕事も一通りは網羅してますので、焼き物の金継ぎだけでなく修理全般、うるし工芸品の制作もだいたいなんでも作ります。

 

他にはボンドなどで適当に直したいと言うご要望についても、ホームセンターで売ってるボンドやパテの研究も専門家を名乗るにはまだまだですが、最低限の知識は持っているので、ご相談いただければ対応できます。ご自身で直されるときの注意点のレクチャーなどもある程度はできますので、どうぞ遠慮なく。

 

ただし、、、というか、色々使ってみたけど、漆の万能性はすごいと声を大にして言いたいのです。世間一般的に瞬間接着剤に対する信仰は非常に深いと感じるのだけど、接着剤も漆も両方使ったものとして言うと、接着剤こそガラガラポンの世界でうまくいくかいかないかは時の運で、仕事で使うのはものすごい緊張を伴います。あれはあれで高い技術力を必要とするのではないかと。どうでしょうかね。

 

話があっちこっちしてしまいました。自己紹介に戻ると、ほかには陶芸も深めの趣味程度に7〜8年やってて、やっと最近土の特性が掴めてきた所です。陶芸をやってみて思うのは、うるしと陶芸は頭や体の使い方が真逆で、漆芸家(しつげいか)としては非常に筋トレ感があると言うこと。何をやっても難しいし思い通りにいかない。歯痒い。

 

手仕事以外では占いやスピリチュアルは興味があります。学生の時に合気道の「気」に関するワークショップを受けて以来、人の感性は地下水脈でつながっていて想いは不思議に伝わるという感覚については思うところがあります。言語で説明するのは無理なのでそこは諦めていますが、思いは伝わるものと思って、制作や修理にも「気」が伝わるように、気は「愛」であると信じて、皆さんと愛ある関係をつないでいきたいなぁなんて思っています。

 

うまく纏まったのかどうかわかりませんが、これからもどうぞよろしくお願いします。

まさこ

 

urushi.ojaru.jp